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フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

今回は、少しグチです。

【1】足し算の繰り上がりができない中学3年生

中学3年生で、足し算の繰り上がりを間違える生徒が複数います。もちろん、九九も覚えていません。分数の計算は当然のようにできません。少数×少数もできません。この生徒たちが展開、因数分解、平方根の授業を受けています。もちろん、まったく理解できていません。問題も解けません。正負の計算ができないので、文字式の計算も間違えます。

このような生徒が理解できない授業を受けつつ、並行して小学校からの復習・練習をして、さらに高校受験に備えなければなりません。

【2】やる気の前提は「自己効力感」

保護者の方は簡単に「やる気スイッチを入れてほしい」と言いますが、人間のやる気はそう簡単に出るものではありません。やる気の前提には「自己効力感」があります。自己効力感は成功体験、代理体験、言語的説得などから培われますが、そもそもいわゆる「落ちこぼれ」とされる生徒たちは、ずっと失敗体験を積み重ねてきたのです。授業を受けても全く意味が分からないという状態を、小学生から続けてきています。学業に関する自己効力感がほぼゼロに近い状態になっています。

【3】「落ちこぼれ」を作るのは学校

「学校へ行かずに、教科書とYOUTUBE動画を使って、小学校範囲から勉強してくれればよいのに」と本気で思います。実際、学校の授業は本人の成長にとっては何も意味をなしていません。学校に行くことによって時間が大幅に無駄になりますし、自己効力感も削られます。

私は家庭教師や塾講師の仕事を通して、このような生徒でも志望校に合格させてきました。ただ、20年以上同じようなことを繰り返してきて、もう疲れました。

現在の学校システムは、ある意味「落ちこぼれ」製造システムです。教師の方々がどれだけ努力しても、現在の強制スクロールシステムを取るかぎり「落ちこぼれ」と言われる生徒が生まれてしまいます。教師が悪いのではなく、生徒が悪いのでもありません。システムが悪いのです。

【4】「成果」ではなく「成長」に意識を向ける

教育者にとった一番大切なのは、生徒の成長です。しかし、現在のシステムは生徒の「成長」ではなくて、「成果」に焦点を当ててています。

生徒の成長に焦点を当てたなら、強制スクロールで進む授業はなくなるでしょう。足し算の繰り上がりが怪しいなら、そこまで戻ることを教師が奨励するようになるでしょう。反対に、平方根を理解した生徒には二次方程式、二次関数の指導に入るかもしれません。生徒の成長のために、目標と自己効力感を高める働きかけを行うようになるはずです。

生徒の成長に焦点を当てたなら、定期テストもなくなるに違いありません。定期テストではなく、テスト効果を最大限に活かすために総合的な小テストを普段から行うようになるはずです。

学校は教育機関であるにも関わらず「就職」という「成果」に焦点を当てすぎています。教育が本来やるべきことは、成長の支援です。成長の支援ができない教育機関に、意味があるのでしょうか。

【5】「成果」は「成長」から生まれる

生徒に成果を求めても、成果が出るものではありません。正負の計算ができない生徒に、展開公式を教えても、ほぼ徒労に終わります。

しかし、生徒が成長し続けていれば、いつかは成果が出ます。正負の計算を身につければ、展開も理解できる可能性が高まります。

たしかに社会が求めるのは成果です。しかし、だからといって学校が生徒に成果を求める必要があるのでしょうか。社会に出て「役に立たない」ということを教えている学校で、成果を出すことが、社会での成果に何か役立つのでしょうか。

社会も、学校も、子どもに成果を求めているなら、なおさら教育者である私たちが、成長に焦点を当ててあげる必要があるはずです。

そもそも教育の楽しみというのは、相手方の成長を見ることですよね。成長の支援を中心に置いた教育システムが組みあがったら、きっと日本中の教師がもっと幸せになれると思います。

フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

今回は「子どもの自己肯定感を高める方法」について、「まず自己肯定感を下げる働きかけを止めることが大切」という話をします。


【1】自己肯定感を下げる言動をストップする

子どもの自己肯定感を高める働きかけよりも、大切なことがあります。

それは「自己肯定感を下げる働きかけを止めること」です。

ネガティブな体験は、ポジティブな体験の3~7倍の影響力があると言われます。

3つの嬉しい出来事があっても、1つの嫌な出来事があると相殺されてしまうのですね。

自己肯定感を高める働きかけをするときにも、このネガティブな出来事の影響力を意識にとどめておく必要があります。

自己肯定感を下げる働きかけ1つが、自己肯定感を高める働きかけ3つ分以上の影響力を持つ可能性があるということです。

ですから、自己肯定感を高める働きかけをする前に、自己肯定感を下げる言動を止める必要があります

【2】人格否定は、行動の改善につながらない

自己肯定感を下げる言動にはさまざまなものがあります。

その中でも、最も無意味なものが人格否定・能力否定です。たとえば、「あなたは本当に性格が悪い」「あなたは頭が悪い」というような言動ですね。ここまで言うことはなくても「もっと人に優しくしなさい」、「あなたは天才ではないのだから、努力しなさい」というような言葉でも同じです。

このような人格否定・能力否定は、行動の改善につながらないと言われています。相手の自己肯定感を下げて、かつ行動の改善にもつながらないという、まったく無意味な言葉ということですね。

子どもの自己肯定感を高めたいのであれば、人格否定・能力否定は絶対にしてはいけません。

【3】褒めることを増やすより、けなすことを減らすことが大切

自己肯定感を高める働きかけをしようとするとき、私たちは褒めることを増やそうとしがちです。

ですが、先にするべきことは「けなすことを減らすこと」なんです。どれだけ子どもを褒めても、けなしている限り、自己肯定感は高まらないでしょう。

これは自分に対しても同じです。自分の自己肯定感を高めたいなら、まず自分をけなす言動を減らすことから始めましょう。自分をけなす言動を、自分に対してすることを止めるようにするんです。

子どもの自己肯定感を高めたいのなら、まず自己肯定感を下げる働きかけを減らすことから始めましょう。それができるようになると、自己肯定感を高める働きかけが役立つようになりますよ。

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今回は「反復練習の目的は、知識・技術を定着させることではない』という話をします。

【1】反復練習では、知識・技術は定着しない

まず知識として知っておいてほしいことがあります。

それは「反復練習では、知識・技術は定着しない」という事実です。

反復練習は、想起練習にならないからです。

記憶は、想起(思い出す)ことによって強化されます。反対に言えば、思い出す練習をしないかぎり、記憶は強化されないのです。

これは『脳が認める勉強法』、『使える脳の鍛え方』などの書籍でも紹介されています。

どちらも科学的知見を紹介する書籍で、さまざまな論文が紹介されています。

【2】反復練習の目的は「自己効力感」を高めること

反復練習では、知識・技術が定着しません。また、応用力も身に付きません。

しかし、それでも多くの人が反復練習を好むのは「自己効力感」が高まるからです。

自己効力感というのは、簡単に言えば「私にはできる」という感覚です。

この自己効力感を高める要因は、心理学的には次の4つあると言われます。

1 成功体験

2 代理経験

3 言語的説得

4 生理的・情動的喚起

このうち、最も自己効力感を高めやすい要因が「成功体験」です。

反復練習をすることで成功体験が増えます。

この成功体験を通じて、自己効力感が高まるのです。つまり、反復練習を通して「私にはできる」という感覚が付くようになります。

【3】知識・技術を定着させる

反復練習によって自己効力感を高めることができます。しかし、知識・技術は定着していません。つまりは「わかったつもり」「できたつもり」の状態です。

この状態から、本当に知識・技術が定着するには「変化を取り入れた練習」が必要となります。問題を解くために必要な知識・技術を思い出して、適用する練習が必要となります。たとえば数学なら、教科書にある「まとめ問題」「章末問題」などの問題を解くことが大切です。

《「一つのことを繰り返し練習させないようにすれば、人を絶えず調整せざるを得なくなる。それにより、変化全般に対応する器用さが身につき、ひいては個々の技術に磨きがかかる」》

《インターリーブについて、 明らかになったことをまとめよう。複数の項目、スキル、理念を混ぜた練習(勉強)をある程度の期間行うと、個々の項目、スキル、理念の違いがわかるようになるだけでなく、個々の特徴をより鮮明につかめるようになる》

((『脳が認める勉強法』より引用)

【4】反復練習と「変化を取り入れた練習」

大切なことは、反復練習と「変化を取り入れた練習」を適切に使い分けることです。

「私にはできる」という感覚を持ちたいときは、反復練習をしましょう。

「私にはできる」という感覚を、役立つ知識・技術に高めたいときは「変化を取り入れた練習」をしましょう。

苦手意識を克服したいなら、反復練習をし、克服した苦手意識を、本番で役立てたいなら「変化を取り入れた練習」をしてみましょう。九九を丸暗記できたと思ったら、今度は車のナンバープレートを見ながら、九九を答える練習をしましょう。分野別問題ができるようなったら、総合問題に取り掛かりましょう。ランダムさを取り入れることが大切です。

このように「反復練習」と「変化を取り入れた練習」を使い分けるのです。

大切なことは、反復練習では知識・技術は定着しないということです。このことを忘れないでください。このことをほとんどの人が知りません。学校の先生も、塾の先生も知りません。

反復練習は、自己効力感を高めるためにするものです。知識・技術の定着のためにするものではありません。

知識・技術を定着させるには「変化を取り入れた練習」が必要となります。

反復練習で自己効力感を高めて「私にはできる」と思ったら、「変化を取り入れた練習」に取り掛かりましょう。分野別問題の反復練習を止めて、総合問題に取り掛かりましょう。

総合問題でたくさん間違えて自信を失ったら、また反復練習に取り掛かるんです。こうやって反復練習と「変化を取り入れた練習」を交互に繰り返しましょう。そうするうちに、本当に知識・技術が身に着きますよ。

反復練習と「変化を取り入れた練習」の使い分けを、普段から意識してくださいね。

フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

今回は「家庭学習では点数のためではなく、自己成長のために学習しよう」という話をします。

【1】学校は強制スクロール

学校の授業は、「強制スクロール」です。

あなたの成長とは無関係に、学校側が決めたスピードで授業が進みます。

そのため少数、分数の四則計算ができないのに、展開・因数分解の授業を受けることがあります。

Be動詞、一般動詞の使い分けができないのに、受動態の授業を受けることになります。

基礎となる知識がないのに授業を受けるので、やはり理解・記憶できません。

また、展開・因数分解の難問をスラスラと解ける生徒にとっても、自分が理解している内容の授業を受け続けなければなりません。

【2】点数のために勉強すると成長できない

学校で点数を取るためには、学校の授業に沿って家庭学習をする必要があります。

本来は少数・分数の復習・練習をするべきであっても、学校から出された課題をするほうが点数にはつながるでしょう。

学業成績の低い生徒ほど、またその保護者ほど「点数」のために勉強しようと考えます。少数・分数の四則計算を身につけることよりも、学校で今している展開・因数分解の練習を好みます。

不規則動詞の暗記をするよりも先に、受動態の練習をしようとします。

しかし、だからこそ点数が上がらないのです。

【3】点数は成長の結果にすぎない

学校の点数は、自己成長の結果にすぎません。

自分が成長した結果が、点数として現れてきます。

自分の成長につながらない行動をどれだけしても、点数にはつながりません。

特に数学・英語は、積み重ねの科目です。過去の学習内容を前提として、新しい内容を学びます。

少数・分数の計算ができなければ、ほぼありとあらゆる計算問題で間違えます。(-3)×(-3)の計算ができなければ、展開でも当然に間違えます。

Are you practice everyday?という文章を書いている状態で受動態の勉強をすれば、さらに混乱がひどくなるだけです。

【4】成長するために学習しよう

家庭学習だからこそ、自己成長のために学習をすることができます。

学校の授業は「強制スクロール」です。これは個人でどうこうできることではありません。

ですから、少なくとも家庭学習においては自己成長のために学習をしましょう。

教科書を1年生から読み直し、問題を解きなおしてみてください。1日に10分程度でも構いません。間違いが多くなってきたら、そこを重点的に復習・練習しましょう。自分の成長が実感できるように学習するのがコツです。

これまでの内容を復習し終わっている場合、十分に理解ができている場合は、予習を進めましょう。私が指導している生徒には、現時点で11月時点までの予習が終わっている生徒がいます。展開・因数分解は終わり、平方根も終わり、二次方程式も終わりました。本人の「成長」に焦点を当てれば、それが最もよいことだからです。

【5】学校に合わせるのではなく、自分に合わせる

学習はあなたのためにすることです。

ですから、学習も自分のためになることをしましょう。自分の成長につながることをしましょう。

学校のペースに合わせるのではなく、自分のペースで学習を進めましょう。

学校で今どこを授業しているのかは関係ありません。あなたにとって成長となるところを学習してください。

大切なことは学校で点数を取ることではなくて、あなたが成長することです。

あなたの成長にとって最善の行動を取ることを意識してください。

フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

今回は「学業成績を上げたいなら、ワーキングメモリを効率的に使おう」という話をします。

【1】学業成績が低い生徒ほど暗算をしたがる

私は18歳から家庭教師を始めて、そこから20年以上、教育指導に関わっています。

教育指導に関わった当初から思っていたのですが、学業成績の低い生徒ほど暗算をしたがる傾向があります。

学業成績の高い生徒は、式を丁寧に変形し、書きながら計算をしていきます。複雑な計算ほど丁寧に書き留めて、式変形を進めていきます。

一方で学業成績の低い生徒は、そのような式変形をしません。暗算で答えを出そうとするのです。

【2】ワーキングメモリ

認知心理学には「ワーキングメモリ」という概念があります。

簡単に言えば、「情報を処理するための場所」です。長期記憶が本棚だとすれば、ワーキングメモリは机です。長期記憶から情報を取り出して、ワーキングメモリ上で仕事をします。

https://home.hiroshima-u.ac.jp/hama8/working_memory.html

ワーキングメモリが多ければ多いほど、一度に多くの仕事をこなせます。複雑な暗算もでき、複雑な英文も理解しやすくなります。

人間のワーキングメモリは、7±2のチャンク(かたまり)しか保持できないとされています。大切なことはワーキングメモリは、そもそも大きくないということです。

反対にワーキングメモリが小さければ、一度に処理できる仕事は少なくなります。

【3】ワーキングメモリの無駄遣いをしている

 学業成績の低い生徒は、このワーキングメモリの使い方がよくないのだと思っています。頭の中で済ませようとするからこそ、失敗をするということです。

 たとえば証明問題が苦手な生徒ほど、仮定を図に書き込みしません。AB=CDと書いてあるのに、図に何も印をつけずにいます。これでは頭の中で「AB=CD」を覚えておかなければなりません。ワーキングメモリを使わなくてはならないのです。

 図に書き入れてしまえば、覚えておく必要はなく、ワーキングメモリを使う必要もありません。同様に、書き留めながら計算すれば、計算の途中経過を覚えておく必要がありません。ですから、使用するワーキングメモリは少なくなります。その分、ワーキングメモリを別のことに振り分けることができます。

 ワーキングメモリはそもそも最大でも9つほどのチャンク(かたまり)しか保持できません。この貴重なワーキングメモリを無駄遣いしているのですから、複雑な問題が解けるはずがないのです。

【4】ワーキングメモリはボトルネック

  物事を考えるとき、ワーキングメモリはボトルネックとなります。ワーキングメモリ以上のことを、頭の中で考えることはできません。

 だからこそ、ワーキングメモリはできるだけ節約して使うほうがよいのです。計算をするときも、文章を読み書きするときも、節約すればするほど脳全体の働きを高めることができます。

 昔から多くの天才は、多作です。アインシュタインも大量のメモを残していると聞きます。レオナルド・ダ・ヴィンチもそうです。ゴッホも多作で有名ですし、エジソンは言うまでもありません。彼らはアイデアを外に出すことによって、ワーキングメモリへの負荷を減らしていたのだと思います。

 つまり天才は、発想が天才的であっただけでなく、脳の使い方が天才的だったのだと私は思うのです。彼らはワーキングメモリーの特徴をしっかりと把握し、そのワーキングメモリを最大限に使うために、アイデアを外に出していたのだと思います。

【4】ワーキングメモリを大切に使う

 学習する時にはワーキングメモリが無駄遣いになっていないかを、よくよく考えましょう。頭の中にとどめておく必要のないことを、頭の中にとどめていないでしょうか。頭の中で処理する必要ないことを、頭の中で処理していないでしょうか。

 ワーキングメモリは、脳の作業効率の上限を決めるものです。できるだけ上手に使いこなすことを考えましょう。そして、そのためにワーキングメモリを使わなくてよいことは、できるだけ外に書き出すようにしましょう。

 できるだけ暗算ではなく、筆算をしましょう。図に書き込めることは書き込みましょう。手を動かしながら考えることを、忘れないでください。文章を考えるときも、アイデアをメモしながら考えるようにしましょう。

 ワーキングメモリは貴重なものですから、大切に使いましょう。あなたのワーキングメモリを最大限に活用できるように、工夫をしてくださいね。

フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

今回は、効率的な自宅学習の方法についてお話しします。

新型コロナウイルスの影響によって、自宅学習の方法論がとても大切になりました。少しでも参考になれば幸いです

【1】導入期・専門期・発展期

北村勝朗先生が書いた『300人の達人研究からわかった 上達の原則』と言う本があります。

この本の著者の北村勝朗先生は、《教授学習心理学領域を中心とした研究を20年来継続して行っている》教育の専門家です。

https://researchmap.jp/read0168167

北村先生の上記書籍には、次のように書かれています。

結論として言えるのは、「卓越したレベルの技能と経験を獲得するためには累積1万時間以上10年以上継続した演習が必要」ということだ

そして、次のようにも書かれています。

1万時間の練習時間は、「導入期」「専門期」「発展期」という三段階に分けられることがわかった。要するに「ホップ」「ステップ」「ジャンプ」のイメージだ。

自宅学習をする場合は、学習者がどの段階にいるかを確認することが大切です。導入期を経ずに専門期に入ったり、専門期を経ずに発展期に入ろうとすると、上達に行き詰まりがでかねません。

導入期・専門期・発展期とは、それぞれ次のとおりです。ほとんどの人は導入期、または導入期を経ずに専門期に入ってしまっています。自宅学習では、意識して導入期から入るようにしてください。

①導入期 上達の最初のステップで、専門期の厳しい練習に耐える意欲を育てる。専門的な知識や技術を身につけるよりも、練習そのものが楽しく、夢中になって取り組む「快体験」をすることが主眼になる。
②専門期 導入期で快体験を味わい、「もっと上達したい」という欲求を持った人が、次に進むステップ。「質の高い練習」を継続して行い、礎基礎基本を学ぶ。
③発展期 熟達の最終段階。基礎基本を超えて、自分の個性的なスタイルを確立し発展させる。この時期を経ることで、前記の「機械的」あるいは「手際のいい熟達者」から「適応的熟達者」に脱皮できる。  

【2】導入期の自宅学習法

導入期は《専門的な知識や技術を身につけるよりも、練習そのものが楽しく、夢中になって取り組む「快体験」をすることが主眼になる》期間です。

この期間では「専門的な知識や技術を身に付けること」が主眼となりません。しかし、「学習」という言葉には、「専門的な知識や技術を身につけること」が自然と含まれてしまいます。そのため私たちは、”真面目に”取り組もうとしてしまいがちです。

導入期における一番の障害は、この私たちの”真面目さ”かもしれません。

導入期においては、あえて何度も言いますが、専門的な知識や技術が身につかなくてもよいのです。知識や技術の習得は、二の次です。

【3】国語の導入期でお勧めのもの

国語の導入期ではSNSの利用をお勧めします。もちろんインターネットの利用には、さまざまな問題があります。しかし、読む楽しさ、書く楽しさは、SNSが最も実感しやすいでしょう。

子どもの自宅学習をサポートする場合で、子どもの年齢的にSNSの利用がまだ早い場合は、たとえばゲームの攻略ページを印刷して渡す、ゲーム実況の方法について書かれたページを印刷するなど、本人がしたいことを手助けするサポートをしてください。

難しい文章を読む必要はありません。古典や名著を読む必要もありません。自分が楽しく読める文章を読むところから始めましょう。導入期の目的は、「知識や技術を身に付けること」では”ない”ことを、思い出しておきましょうね。

noteなどのブログサービスを利用してもよいと思います。まずは書くこと、読むことを、思う存分楽しみましょう。

https://note.com/

少し読むことに慣れてきたとき、もっとちゃんとしたものを読みたいと思ったら、中谷彰宏先生の書籍をお勧めします。一文が短く、改行も多く、1項目が2ページほどで終わるので、とても読みやすいです。また、本当にいろいろな分野の本を書いているので楽しく読み始められると思います。BOOKOFFなどにもたくさん売っていると思うので、手に取って読んでみてください。

【4】数学の導入期でお勧めなもの

数学については、マンガや映画がお勧めです。数学自体をマンガで学ぶものも多く出てきていますが、ちゃんとしたマンガや映画から数学に興味を持つほうがよいと思います。

『はじめアルゴリズム』は、週刊モーニング掲載のマンガです。子供でも安心して読めます。休校期間中にレンタルして読んでみてもよいと思います。

映画では『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』がお勧めです。実在の数学者をモデルにした映画です。数学者には壮絶な人生を送っている人も数多くいるので、数学者を好きになるところから始めてもよいと思います。

他にも、算数パズルもお勧めです。

『マンガでわかる! 10才までに遊んできたえる 算数脳パズル250』など、マンガでわかるシリーズはすべてお勧めです。プログラミングのものもあります。

【5】英語の導入期でお勧めのもの

英語は本はたくさんありますが、残念ながら真面目なものが多いです。専門期に入ってからは教材はいくらでもあるのですが、導入期でお勧めできるものが多くはありません。

『マンガでわかる! 10才までに遊んできたえる 算数脳パズル250』は、学ぶことを目的としていないのでお勧めです。バカバカしいダジャレが書かれていて、楽しく読めます。

『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本』も表紙がポップで読みやすいので、比較的お勧めできます。中学生以上なら、一度は目を通してみてほしい本です。

少し専門的にはなるのですが、『ハートで感じる英文法 決定版』も面白く読めます。文法が嫌いという人には、最高の書籍になるはずです。NHKで放送されていた「ハートで感じる英文法」が元になっています。その番組を見ると、この先生達の味がよく分かります。

【6】理科の導入期にお勧めなもの

理科は、やはりYoutubeがお勧めです。

物理エンジンという、物理演算シミュレーターを使っていろいろな遊びがされています。導入期には最適です。いろいろな動画があるので、ぜひ観てほしいです。どれもバカバカしいものばかりですが、そこがいいんです。

『物理エンジンくん』は、本当に完成度が高くてびっくりします。

【7】社会の導入期でお勧めなもの

社会の導入期では、間違いなく『中田敦彦のYouTube大学』がお勧めです。

いろいろと間違いがあるという声も聴くのですが、何度も言いますが導入期では「知識や技術を身に付けること』は二の次です。大切なことは「社会って楽しい」と思うこと。

これまでは池上彰先生が、これを担ってきていました。今はオリエンタルラジオの中田敦彦さんが担っています。

【8】導入期を楽しもう

導入期では、楽しむことが大切です。

最初のほうにも書いた通り、ほとんどの人は導入期を経ていません。楽しむ経験をせずに、いきなり専門期に放り込まれています。これでは、専門期を乗り切ることさえ、難しくなってしまうのです。

自宅学習は、導入期を取り戻すことから始めましょう。その分野の楽しさをまず楽しむことから初めてください。自分が学習したい分野で、エンターテイメントを探しましょう。

マンガ、小説、映画、YouTubeなど、さまざまな媒体があります。

役に立つかどうかは一旦脇に置きましょう。

楽しそうかどうかが、最初は一番大切です。

まずは楽しむことから始めましょう。

フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

今回は「記憶するために、色々な方法を試そう」という話をします。

学校では、記憶するための方法というのは教えてくれません。

ですから各自が自分なりの方法で記憶をしています。

ただそれは必ずしも科学的に良い方法ではないんですね。

今回は、科学的に記憶によいとされる方法を、いろいろとお伝えします。

同時に実行できるものは、全部同時に実行に移してみてください。

【1】記憶するための方法

記憶するための方法には、次のようなものがあります。

  • 事前テストをする
  • 記憶する範囲・量を絞り込む
  • 記憶する目的を明確にする
  • 関連情報を集める
  • 論理関係を明確にする
  • 思い出す手がかり(トリガー)を作る
  • 感覚記憶をする
  • 短期記憶をする
  • 事後テストをする
  • 図や絵にする
  • マンガにする
  • 記憶の仕方を教えてもらう(ゴロ合わせなど)
  • 翌日以降に再テストをする

まずは、記憶に入る前にテストをしましょう。

これは心理学では「事前テスト」と呼ばれます。この「事前テスト」を実行することによって、記憶できる量が増えるというデータがあります。

またこの事前テストをすることによって、記憶する範囲や量を絞り込むことができます。すでに覚えているものを、覚えるための時間を取る必要はありませんね。事前テストによって、記憶する必要となるものが明確になるのです。

記憶するための目的を明確にすることも大切です。目的を明確にすることによって、情報整理の方法が決まります。反対に言うと、目的が違えば情報整理の方法が変わってきます。歴史で出来事の順番を覚えることが目的ならば、それぞれの出来事の因果関係が重要となります。歴史の文化史を覚えることが目的なら、人物や作品の特徴に注目することが重要です。目的が変わることで、注目すべきことが変わるということです。

記憶するための目的を明確にしたら、関連情報を集めます。ある単語の意味を覚えたいときは、辞書を開くのも1つの手です。反対の意味の単語も同時に覚えるようにと先生が言うこともあると思いますが、それもよい手です。中学生が苦手とする単語の一つでcarry(運ぶ)というものがありますが、これはキャリーバッグを知っていると覚えやすくなります。この関連情報を集めることを心理学では精緻化と呼び、精緻化すればするほど記憶しやすくなると言われます。

関連情報を収集した後、その関連情報に論理関係があるなら、論理関係を明確にしておきましょう。「長方形の面積の公式」と「平行四辺形の面積の公式」と「三角形の面積の公式」はそれぞれ論理関係があります。平行四辺形の端っこ部分を切って反対側につけると、長方形になるからです。平行四辺形を対角線で半分に切ると、三角形になります。これらの論理関係を知っていると思いだす手がかりが増えますし、自分の記憶が正確かどうかの確信を持つこともできます。

関連情報を集めて、論理関係も確認した後は、思い出すための手がかりを作っていきます。例えば数学では、問題文に「比例する」とあったら「y = a x」と思い出せなくてはいけません。この「比例する」という言葉と「y = a x」を結び付けておく必要があるのです。どのような「きっかけ」から、どのような内容を思い出すべきかを意識するということです。思い出すためのきっかけとなるものを「トリガー」、思い出すべき内容を「アンカー」と言います。

このトリガーとアンカーが決まったら、まずは目で見たり、聞いたり、書いたりして、一旦記憶します。これは心理学では感覚記憶と呼ばれる状態です。一旦覚えたと思ったら、次の状態に移ります。

次に感覚記憶を短期記憶に移していきます。短期記憶というのは、長期記憶に移る前の段階です。1ヶ月程度の記憶は短期記憶に入ると言われます。短期記憶に移すには、テストを行います。問題集があれば問題集を解くのが、最も効率的です。

この段階であまり記憶できていなかったら、インパクトが足りない可能性が高いです。図や絵にするなど、文字ではなくて視覚的に表現するようにしてみましょう。マンガなどを読むのもよいですね。YOUTUBEで解説動画があったら、観てみるのもよいです。面白いゴロ合わせなどがあれば、それを使うとよいでしょう。私は古語の過去助動詞「き」の活用形「せ 〇 き し しか 〇」を「迫る騎士鹿丸」と覚えました。これは友人が言っていた言葉がインパクトが強くて、一発で覚えたものです。

ここまでしても記憶できない場合は、覚えている人に覚え方を教えてもらうとよいでしょう。球の体積の公式は、4πr^3(よんぱいあーるさんじょう)ですが、これは「身の上に心配あーるさんじょう」と覚えたりもします。また、rが3乗になることは、体積の単位が立法センチメートル(cm^3)になることと関連付けておくとよいですね。記憶できている人は、その人なりの関連付けができています。その関連付けを教えてもらうとよいでしょう。こういう覚え方は、インターネットで検索しても出てくるとは思います。

ここまですれば覚えられると思いますが、覚えたとしても翌日以降に覚えているとは限りません。むしろ、翌日以降に覚えている可能性は低いです。ですから、再テストを行って記憶量を確認しておきましょう。

【2】いろいろな方法を試すことが大切

人はそれぞれ自分が好みの覚え方をします。今まで自分がしてきた通りの覚え方しか、しようとしないということです。しかしそれは、必ずしも科学的によい方法とは限りません。

記憶についての科学は、とても発展してきています。そういう科学的な方法をぜひ取り入れてください。

もちろん科学的な方法だからといって、一発で何かを記憶できるわけではありません。記憶についても魔法の方法はありません。

だから色々な方法を試してください。あなたが試してみる記憶法が多ければ多いほど、記憶は簡単になります。

一つの方法を繰り返すよりも、多くの方法を同時に試した方が記憶に残りやすいです。

出来る限り多くの方法を、同時に試していただきたいです。

これはどのような問題解決でも役立つ考え方です。1つの方法に頼るのではなくて、思いつく解決策は全部同時に並列的に実行に移してみてください。そうしたほうが、解決は早くなります。



フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

今回は、「点数を上げたいなら、1冊の問題集を何度も解き直そう」という話をします。

私は18歳から家庭教師を始めて、もう20年以上も教育に携わってきています。私が受験まで指導した家庭教師の生徒は、全員が当初の志望校に合格しています。

また、私自身も、行政書士、海事代理士、宅地建物取引主任者(現、宅建士)、初級システムアドミニストレータ(現、ITパスポート)などの国家試験に、独学で1回で合格してきています。合格率で言えば5%未満のものもあり、偏差値で言えば60を軽く超えるものもあります。

これらの国家試験勉強の中で、問題集を何冊も解くようなことはしていません。模擬試験も一度も受けていません。行政書士や海事代理士はさすがに各分野の基本書を1冊ずつ用意しましたが、基本問題集が1冊、過去問題集が1冊のみです。宅地建物取引主任者で使用したのは、テキスト1冊と過去問題集1冊のみです。

問題集は基本的には基本問題集1冊と、過去問題集1冊があれば十分なんです。

むしろ、いろいろな問題集に手を出してはいけません。

いろいろな問題集に手を出しても、点数に結びつかないからです。

【1】点数に結びつく勉強方法

テストで点数に結びつくのは、「すぐに思い出せる知識」のみです。

問えば英語では、英単語friendを見た瞬間に、意味が分かる必要があります。ひとつひとつの単語の意味を思い出すのに時間が掛かってしまっていたら、文章を読めないからです。

数学でも、問題文を見た瞬間にどの解法を使うのかが、瞬間的に思い出せなければいけません。

これは理科でも社会でも国語でも同じです。その場で思い出すのに時間が掛かる知識は、点数には結びつきません。

瞬間的に思い出せるようにしておかないと、どれだけ練習をしても点数に結びつきません。

点数を伸ばしたいならば、瞬間的に思い出せるようにする訓練が必要です。

【2】1つの問題集を何度も解き直すメリット(利点)

瞬間的に思い出すためには、1つの問題集を何度も解き直すのが最も確実です。私の場合、まずはすべての問題に〇が付くようにします。その後、全ての問題に2つ目の〇が付くようにします。これを時間がある限り延々と繰り返します。

私が各種国家試験の勉強する時も、一冊の問題集を何回も反復練習しました。問題を解いてみて、答えを確認し、解説を読み、解説を読んでもよく分からないところはテキストで確認するということを、何度も繰り返しました。もちろんこのときに解き直しも行いますが、その時には〇をつけないようにします。翌日以降に解き直したときに正解したときだけ〇をつけます。

同じ問題集を解き直すことで、自分が充分に暗記・理解していない部分を、明確にすることができます。同じ問題を繰り返し間違えることに、気が付けるのです。

別の問題集を解いても、このような理解はできません。同じ問題を解き直すからこそ、自分の暗記不足・理解不足が明確になるんです。

さらに、同じ問題集を繰り返すのは、それほど時間はかかりません。一度解いたことがある問題なので、短時間で解けるようになります。別の1冊の問題集を解くよりも短時間で済みます。

【3】塾や家庭教師で点数が上がらない理由

塾に行くだけでは点数が上がりません。家庭教師を受けるだけでも点数は上がりません。99%の塾や家庭教師では、どんどん新しい問題に取り組もうとするからです。同じ問題集を、何度も解き直すというシステムは皆無です。公文は同じような問題を反復練習しますが、あれは同じ問題ではありません。大切なことは同じ問題を解き直すことです。

同じ問題を解き直すから、本人が自分の暗記不足・理解不足を自覚できます。また、同じ問題を解き直すから、時間短縮ができます。

もちろん私が受け持つ生徒は、同じ問題集を何度も解き直しをします。生徒は同じ間違いを何度も繰り返しますが、それでいいのです。自分の暗記不足・理解不足に、自分で気が付かないと、同じ間違いは直りません。

【4】1つの問題集を何度も解き直そう

点数を上げたいであれば、一つの問題集を何度も書き直してください。

何度も解き直すことができるような薄い問題集をや選んで、何度も解き直してください。

解き直しをすることで、自分の暗記不足・理解不足を自覚することができます。自覚するからこそ、克服しようとするモチベーションが生まれます。

何度も解き直しをすることで、瞬間的に思い出せる知識が身に付きます。

これが面白いかどうかは別にして、点数を取るということはこういうことです。

いろいろな問題集に手を出すほうが楽しく、勉強している気持ちにはなれます。しかし、実際に点数に結びつくのは、瞬間的に思い出せる知識をどれだけ増やせるかです。

点数を上げることを目標にする場合は、問題集を何度も解き直すことを行ってくださいね。とくに受験生は、今の時期から新しい問題集に取り組むようなことはしないでくださいね。

フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

今回は「不登校支援で最も大切なことは、心の自傷行為をさせないようにすること」という話をします。

【1】学校に行かないのは、問題ではない。

本人が、自分自身の選択で学校に行かないのは、法律的に全く問題ありません。

もちろん、保護者が、子を働かせて学校に行かせないというのは法律的に問題となります。なぜなら保護者には教育を受けさせる義務があるからです。

しかし、本人が様々な事情を勘案した結果、「学校に行かない」という選択をしている場合、それを非難されるいわれはありません。

もちろん、学校に行かないことによるデメリットはいくつかあります。しかし、それはデメリットに過ぎません。法律的にも、倫理的に悪いことではありません。

【2】社会の多くの人は、勘違いしている

ただ、社会一般では学校に行くことを「正しいこと」と勘違いしている人ばかりです。

学校に行かないことを、倫理的に悪いことだと思い込んでいます。

これらの人々は、ホームスクール、フリースクール、および適応指導教室の、いずれも認めようとしません。学校に行っていないことを悪いことだと、暗に主張してきます。

それによって関係者が傷つけられることが頻繁に出てきます。

【3】周囲の人々を変えるのは難しい

このような人々は、感情で物を言っています。これらの人々が望むのは「普通であること」です。 この人たちは言っているのは結局のところ、「普通になりなさい」ということに集約されます。ですから、どれだけ論理的に説得しても意味をなしません。

相手方に変化を期待するのは、大変に難しいと言わざるを得ません。

【4】自己否定を止めること

周囲の人は、あなたに対して「普通のこと」である、「学校に行くこと(行かせること)」を求めてきます。それによって、子も保護者も傷つけられることが出てきます。

周囲の人々を変えることができれば一番ですが、それは難しい。

そうなったとき大切なのが、自己否定をしないことです。

「自分が悪い」と思わないようにすることが、何より大切です。自分で自分を攻撃することをやめることが、何より大切です。

他者から攻められている状態で、さらに自分自身で自分を傷つけてしまうと、心が休まる時間がなくなります。他者と距離を取ることは、ある程度は可能です。しかし、自分自身から距離を取ることができません。自分が自分のことを責め始めてしまうと、悪循環が止まらなくなります。

他者から、”言われなき非難”を受けなければならない状況であるときは、せめて自分は自分を攻撃しないようにしたほうがよいのです。

【5】心の自傷行為を、止めよう

私たちは反省を強制される社会に生きています。そのため私たちには、「反省することはよいことだ」という思い込みがあります。ですが、反省が必ずしもよいこととは限りません。

行動を反省することをよいのです。行動を反省することによって、行動が改善されることは心理学で示されています。

しかし、自分の人格を責めることは、単なる心の自傷行為です。「自分は悪い人間だ」、「自分は嫌な性格だ」、「自分には能力がない」、「自分はダメな人間だ」と思ったところで、何も行動は変わりません。行動が変わらなければ結果も変わるはずがありません。

自分の人格を責めることは、何も意味がありません。しかし私たちは、それをしがちなのです。

ですから、不登校支援をする人々がさせないように働きかける必要があります。

【6】「あなたらしくない」と伝える

心の自傷行為をしている子には、「あなたらしくない」と言ってあげましょう。 自分を低く評価する言動は、すべて否定することが不登校支援でするべきことです。たとえば子どもは「私は頭が悪いから」と言ったら、「そういうことを言うのは、あなたらしくない。」と言うことが大事です。自己評価を下げようとする言動に同意をせず、否定をしてあげることが大切なんです。もちろん、気持ちに寄り添ってあげることは大切ですが、その言葉に同意してはいけません。

あなたが保護者で「私が悪い」という思いが出てきた時にも、同様に「私らしくないな」と思うようにしましょう。

学校に行かないことは何も悪いことでありません。しかし、周囲はどうしても攻撃してきます。そしてその周囲の人々は、変えられません。ですから私たち、自分で自分を肯定してあげる必要があります。少なくとも、自己否定を止める必要があります。

その時の言葉は「あなたらしくない」「私らしくない」です。自分を常に高く評価するように子に、そして自分自身に働きかけをしていきましょう。

フリースクールは『ワクノソト』の三國雅洋です。

今回は生徒向けの文章です。

今回は「信頼を得ることで、夢中になれる時間を増やそう」という話をします。

何かに夢中になることは、とても大切なことです。たとえそれがマンガ、アニメ、ゲームなどであっても重要なことです。

ただ、何かに夢中になればなるほど、周囲の人々は不安に思うようになります。”マンガの読み過ぎなのではないか」、「アニメばかり見ている」、「ゲームばかりしていて目が悪くならないか」と心配するようになります。

この不安を解消するような働きかけができると、自分が夢中になれることをもっと自由にすることができるようになります。信頼されればされるほど、自由時間を作れます。

信頼を得ることに少し時間を掛けることで、もっと多くの時間を夢中になることに使えるようになるんです。

【1】夢中になる体験を積むことは大切

上達には3段階あります。「導入期」、「専門期」、「発展期」の3つです。

導入期のゴールは「快体験を積むこと」です。簡単に言えば「嬉しい」、「楽しい」、「すがすがしい」、「気持ちいい」、「誇らしい」などのプラスの感情を味わうことです。

「専門期」は基礎練習を反復することで、自己効力感を高めることがゴールです。この時期は基礎練習を繰り返す時期のため、この時期を抜けることは簡単ではありません。そのため、導入期で快体験を存分に積んでおくことが大切なんです。

プラスの感情を存分に味わうことで、「専門期」以降での苦しみにも耐えることができるようになります。ゲームにのめり込んでいると、退屈なレベリング(レベル上げ)も耐えられますね。

私達は通常、それに夢中になることなく「専門期」に強制的に入れられます。学校教育の内容はすべて「専門期」に該当する内容です。 プラスの感情を味わう「導入期」を経ることなく、専門家に該当することを強制させられます。だからこそ、多くの生徒が学校教育で脱落してしまうんです。

すべての学問はつながっているので、どのような内容であっても夢中になれば必ず繋がってきます。ですから、何かに夢中になることはとても重要なことなんです。

【2】周囲が不安になる

何かに夢中になればなるほど、周囲は夢中になっている人を心配するようなります。マンガを読んでばかりいる子供に対して、多くの保護者は不安に思うものです。勉強についていけなくなるのではないかと思い、将来に響くのではないかと考えます。

ですから、夢中になることに対して制限をかけるようになります。マンガに夢中になっているなら、マンガを処分してしまう保護者もいるでしょう。

そのようなことをさせないためには、信頼を得るための働きかけをする必要があります。

たとえばそれは勉強をしている姿を見せることであったり、『ドラゴン桜』のような受験マンガを読むことであったり、YOUTUBEで勉強している姿を見せることであったりします。

【3】信頼を得ることで、自由時間を作る

信頼を得れば得るほど、自由時間を作ることができます。

一般的に偏差値が高い高校ほど、自由です。反対に偏差値が低い高校ほど、校則が厳しくなります。これも結局は、学校が生徒を信頼しているかどうかが反映されています。

信頼を得ることは、結局のところ、あなたの自由時間を増やすことにつながります。

ですから、信頼を得るためにも時間を割くようにしてみてください。

自由時間を増やしたいなら、信頼を得ることに時間を使いましょう。不安に思われていること、心配されていることを推測して、それに時間を費やしている姿を見せるんです。

勉強をしているかどうかを不安に思われているようなら、勉強している姿を見せるようにしてください。

いろいろなことに夢中になりましょう。そして、夢中になることに時間を費やすことができるように、信頼を得るためにも時間を使ってみてください。少しの時間を費やすことで、大きなリターンが得られるはずですよ。

フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

今回は、「学校に教育を任せてはいけない」という話をしますね。

学校は集団指導の場であって、個別指導はできません。

個別指導をする技術も、持ってはいません。

本人の個性に合わせた教育は、保護者にゆだねられています。

ですから、保護者が教育をすることが大切なんです。

【1】集団指導には限界がある

学校は、システム上、集団指導しかできません。個別指導している時間がありません。

個人に合わせた指導ができないということです。

【2】学校の先生は、個別指導の技術を持っていない

そして、そもそも学校教師は、個別指導の技術を持っていません。

個別指導と集団指導は全く異なるものです。

私は塾講師や、”塾で家庭教師”というものをしているとき、元教員の指導内容を見ています。

この方々がしているのは、集団指導と変わりありません。集団指導を1人相手に行っているにすぎません。

ですから、少人数学級だからといって、その個人の合わせた教育ができるとは思えません。

【3】個別指導は、保護者にゆだねられている

本人の個性に合わせた個別指導は、保護者にゆだねられています。

本人の関心・目的に合わせて、指導手段を選ぶことができるのは保護者です。

私の息子はマンガが好きです。ですから、勉強してほしいものについては、マンガで渡すようにしています。難しい漢字も読めていますが、マンガで覚えたようです。また算数パズルなどを渡したりもしています。算数については本人は得意だと言っています。実際小学1年生のときに、小学3年生レベルの数検に合格しています。

【4】本人に合う教材を用意する

みんなが使っているテキスト、みんなが使っている問題を解くことが、勉強することではありません。本人に合う教材を選ぶことが大切なんです。

教育とは学習支援です。本人の学習を支援するのが、教育者の役割です。

本人が楽しんで取り組める教材を探してあげましょう。

それが保護者ができる教育で、最も大切なことだと思います。

フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

今回は、「学校で習う集団行動は、社会では役に立たない」という話をします。

ですから、学校で集団行動を学んでいなくても、心配はありません。

ただ、ここで言う集団行動とは、同じリズムで、同じ行動を取る集団行動のことを言います。「起立、礼、着席」や「前習え」、「右向け右」、「左向け左」、「全体止まれ」などのことを言います。

【1】全員で同じリズムで、同じ行動を取る機会は、まずない

社会に出たときに、全員で同じリズムで、同じ行動を取る機会など、まずありません。「起立・礼・着席」などと号令を掛けられることも、まずありません。

冠婚葬祭においても同様です。結婚式、葬式、または式典においては「皆様、ご起立お願いいたします」と言う声が掛かる場合はありますが、それぐらいです。

健康のための体操の時間を取る会社はありますが、それも同じリズムで動くことを強制されることはまずありません。仕事ができる身体を作ることが目的なのですから、無理にリズムに合わせることを強制されることはありません。


【2】目的達成のために、役割を果たすことが大事

社会において求められるのは、同じ行動を取ることではありません。タイミングを合わせて、行動するようなことを求められることがありません。

社会において個人に求められるのは、それぞれの集団の目的を達成するために、それぞれが自分が果たすべき役割を自分で見つけ出し、果たすことです。たとえば塾講師は生徒の成績を上げる授業を行うことが求められ、塾長は塾講師がそのような授業を行えるサポートをすることが求められます。病院では、医師は治療をすることが求められ、医療事務には点数計算やレセプト作成などが求められます。各個人はそれぞれが所属する集団で、集団の目的が達成できるように役割を果たすことが求められるんです。

各個人が、集団や組織の目的を理解して、状況を踏まえて、自分が果たすべき役割を果たすことが求められます。同じタイミングで同じ行動をすることではなく、集団・組織の目的を達成するために、適切な行動を取ることが求められるのです。

【3】集団の目的を把握すること

社会においては、集団・組織の目的を把握することが、何よりも求められます。その場にいる全員が目的としていることは何かを把握することから、各自の役割が把握できるからです。「この場が達成しようとしている目標は何か」を把握できることが大切なのです。

社会で役立つ集団行動ができる人というのは、給食の時間で、給食ができるだけ早く全員に行きわたるように、給食係でなくても動ける人のことです。自分が日直でなくても、黒板を消すのを手伝って上げられる人のことです。

その場における集団の目的を把握して、自らの役割を設定し、動ける人のことです。

【4】有益なことをできる人が求められる

社会において求められるのは、一言で言えば有益なことができる人です。

目的達成のために役立つことができる人のことです。

運動会の入退場やマスゲームのような一糸乱れない行動を求められることはありません。

ですから、学校でこのような種類の集団行動を学ぶ必要はありません。そして、学んでいないからといって何も困ることはありません。

集団内における役割を見つけ、それを果たすという意味での集団行動こそ、私達が身に付けるべきものです。

ですから、練習をするならこちらの意味での集団行動を練習しましょう。

集団の目的を把握する練習、そしてそれを達成するために動く練習こそ、行っていきましょう。