『ワクノソト☆』の三國雅洋です。
ホームスクールで必要な教材は、教科書、教科書ガイド、問題集(学校配布)です。
ホームスクールをするからといって、特別な教材は必要ありません。
現在ではYOUTUBEもありますし、さまざまなアプリもあります。
学校に行かなくても十分に勉強できる環境はあるのです。
今回から、教材の使い方について解説をしていきます。
まずはホームスクーリングの中心となる、教科書(教科書ガイド)の使い方です。
学習初期の段階では、予習と復習の中心は教科書(教科書ガイド)です。教科書の基本問題が解けるようになるまでの間は、問題集はあまり必要ではありません。そもそも問題集の問題の意味が分からないか、解説の意味が分からないはずです。
完全に独学の場合、教科書ガイドがないと勉強自体が難しいでしょう。独学の場合、「教科書」を「教科書ガイド」と読み替えて、この記事を読んでください。
20年以上、教育に携わっていますが、教科書を使いこなせている生徒は1%もいません。反対から言えば、99%の生徒が時間を無駄に浪費しています。少なくとも学習初期の段階では、問題集に取り組むよりも教科書に取り組むほうが、スムーズに学習が進みます。
教科書は前から読み進めていきます。例題があれば読み、例題の答えを隠して解いてみましょう。基本問題が掲載されていれば、その問題も解きます。
問題が解けない場合でも時間を掛ける必要はありません。すぐに正解と解説を読めばよいです。
教科書に基本問題が掲載されていない場合、問題集の基本問題を解きましょう。時間を掛ける必要はありません。解けない問題はすぐに正解・解説を読みましょう。
教科書を読むのは、「自分にはできる」という感覚を作るためです。教科書を読んで理解できた感覚、問題が解けるという感覚を作ります。心理学で自己効力感と呼ばれる感覚を作るのです。
そのあとに問題を解くのは、本当にできるかどうかをテストするためです。脳は手抜き器官のため、簡単に人を「わかったつもり」、「できるつもり」にさせます。実際に理解しているかどうかをテストしないと、その幻想にかかっていないかどうかを確かめることができないのです。
教科書を読み進め、例題を読むことで自己効力感を高めます。その後、その自己効力感が現実に即したものであるかを確認するために、問題を解くのです。
問題が解けないときには、すぐに正解・解説を見ます。これはそのようにしたほうが、記憶に残りやすいという実証結果があるからです。子供たちは学校による”しつけ”で、後でまとめて答え合わせをしたがりますが、それは科学的に効率の悪い方法です。その場ですぐに正解/不正解のフィードバックがあるほうが、印象が強く、記憶に残りやすいのです。
問題を解いて正解していたら、問題に○を付けておきます。不正解の場合は何も印はつけません。「成功体験」は自己効力感を高める要素です。正解したときにだけ○を付けることで自己効力感が高めやすくなります。不正解の場合、何も印を残す必要はありません。誰も自分の失敗の記録を残したいとは思いません。○がついていないなら、そこはもう一度挑戦するべき問題と分かります。×や△を付ける必要はないのです。
問題が解けないときは、教科書を読み返します。教科書を読み返すときは、章や見出しなど、文章の一区切りごとに読み返しましょう。問題を解いたことによって、心理的盲点が外れています。教科書を読み返すことによって、少し前は気が付かなかったことに気が付くはずです。
教科書を読み返してもよく分からないときは、YOUTUBE先生に尋ねましょう。その章や、見出しで検索すれば、大抵の場合、解説動画が出てきます。
読み返したり、動画解説で気付いたことがあったら、教科書に書き込みをしましょう。ノートに書き込む必要はありません。勉強のたびにノートを読み返していたら、時間がいくらあっても足りません。
教科書への書き込みを禁止する教師もいるようですが、そんなもの気にする必要はありません。教科書は法的に、あなたの所有物です。所有権絶対の原則というものが、民法にあります。あなたの所有物はあなたが自由に使ってよいと法的に認められています。法的根拠をもとめられて回答できる教師など皆無です。
教科書を読み、例題を読み、類題を解き、すぐに正解を確認して、教科書を読みなおす。新しい気づきがあったら、教科書に書き込む。とても当たり前の学習法なのですが、これができている子供は1%にも満ちません。そもそもほとんどの子供は、教科書を読んでいません。また、教科書レベルの問題が解けないのに、難しい問題集に取り組んでいます。問題を解くときも、解けない問題で5分ほど悩み続けています。考えられないほど、非効率的な学習をしているのです。
教科書(教科書ガイド)を使いこなせるようになるだけで、これまでの10倍ほどのスピードで学習ができるようになります。言い換えると、みんな、問題集に時間を掛けすぎなんです。
誰でも1時間で1章分ぐらいは進むことができます。もしできないとしたら、それ以前の単元で理解不足があるので、戻って学習をし直しましょう。
教科書は基礎固め、基本固めにはとてもよくできた教材です。教科書を最大活用して、基本をしっかりと固めてくださいね。
0コメント