オルタナティブ・スクール『ワクノソト』の三國雅洋です。
私はパワハラ被害者を支援する仕事もしています。
だからこそ思います。「行きたくない」と言えることは、本当に大切なことです。
パワハラ被害に遭っている人は「行きたくない」と周囲の人に言うことができません。だから1人で悩み、1人で苦しんでいます。そして、自分を奮い立たせ、頑張って出勤して、心身を傷つけていくのです。
私たちには”これまで通り”を好む心理性質があります。現状維持を好む性質があるのです。コーチングでは「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」の働きだと説明します。
この現状維持を好む性質により、どれだけ現状が辛くても「行かない」ということが選べなくなります。辛いことが待っている場所にでも、頑張っていこうとうするのが人間なのです。
だからこそ、「行きたくない」という言葉は重く受け止める必要があります。「行きたくない」と言えば、周囲が心配したりするのは子どももわかっています。それでも言うということは、本人にとってはよほど「行きたくない」なのです。
口に出すことを躊躇(ちゅうちょ)する言葉が出てきているときは、本人は心の中で10倍強いボリュームで言っていると思ったほうが安全です。
ですから、「行きたくない」と言ったときは、その言葉を大事にしてあげてください。
「行きたくない」という願いを聞くのは、甘やかしでは決してありません。子どもの心身の健康を大切にする保護者の義務でさえあると、私は思っています。
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