オルタナティブ・スクール『ワクノソト』の三國雅洋です。
不登校は決して悪いことではないのですが、現状ではさまざまな不利益があります。たとえば、高校入試において、欠席日数や内申点などで、不利益を被ることはあります。
欠席日数を、高校入試の評価対象としない高校が増えてきているとは言われます。しかし、そもそも中学校が気にしていて、高校受験をさせないように働きかけるのです。制度上の不利益はなくても、事実上の不利益は残っていると言わざるを得ません。
だからこそ、大切となるのが、その事実上の不利益も含め、不利益を解消するように動くことです。
学校に行かないことによる不利益の一番大きなものは、おそらく、勉強がしにくくなることです。そして、これは内申点などにも関わってきます。内申点はテストの点数で決まることが多いからです。
そうなるとやはり、勉強がしにくくなることが根本の問題となります。しかしなぜ、学校に行かないと勉強がしにくくなるのでしょうか?教科書もワークも手元にあるでしょうし、参考書もたくさん出ているので、一見、勉強には困らないように思えるかもしれません。
しかし、教科書は、先生が説明することを前提として作っています。そして、参考書も教科書に説明が書かれていることを前提に書かれています。つまり、教科書や参考書があっても、それがそもそも先生が指導することを前提としているために、学校に行かない状態では、勉強に不利益が生じてしまうのです。
しかし、逆に言えば、教科書の内容を教えることができる人さえいれば、これは解決ができるということです。
実は、学校の授業内容に追いつくのは、それほど難しいことではありません。学校の授業の進め方は、とてつもなく遅いからです。学校は30人ほどに対して一斉授業を行いますから、どうしても進度は遅くならざるを得ないのです。
1対1で教えることができるなら、学校の授業に追いつくのは簡単です。私は実際、小学校の先生が1週間かけてやる内容を、20分程度で授業できます。中学生でも1週間分を1時間で授業できますし、その上で復習もできています。高校生でも90分あれば、1週間分以上ができます。1対1で教える時間が取れれば、授業に追いつくのは難しくはないのです。
問題は内申点ですが、内申点も原則としてはテストさえ受けていれば問題ありません。もちろん、学校(特に都道府県)によってその扱いは異なってきますが、原則的に内申点はテストによって決まります。
ですから、教科書の内容を1対1で教えてもらいつつ、しっかりとテストを受けていれば、一番大きな不利益は取り除くことができるのです。
もちろん、受験時に出席日数を重視する高校は受験しにくくなってしまいますが、そもそもそのようなところに行かせたいとは、思わないのではないでしょうか。
あとに残るのは事実上の不利益なのですが、それは言い換えると気持ち次第ということになります。周囲からのサポートさえあれば、乗り越えられるはずです。
学校に行かないこと、学校を休み続けることには確かに不利益があります。しかし、その不利益が、自分たちの許容範囲に収まるなら何も恐れることはありません。もし、許容範囲に収まらないなら、収まるように動いていけばよいだけです。
生じうる不利益を、一度書き出してみてください。そして、その解消に向けて考えて、動いていきましょう。それは結果的に、不登校が問題でなくなることにつながり、つまり問題を解消することにつながります。
0コメント