フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。
来月の7月29日(日)に家庭学習法についてのセミナーを開催します。
今回のセミナーでは、次のような問題を取り上げます。
・勉強をやる気にならない。
・集中力が続かない。
・英単語、漢字が覚えられない。
・教科書を読んでも理解できない。
・数学の基本問題は解けるが、応用問題は解けない。
・国語の勉強の仕方が分からない。
・社会の暗記事項が覚えられない。
・家庭学習では、どんな教材を使うべきなのか。
・家庭学習にどれだけの時間を掛けるとよいのか。
私は18歳から家庭教師を行っており、今年で教育には20年関わったことになります。
その中で、ほぼすべての生徒がこれらの問題を抱えていました。
つまり、誰も勉強の仕方をよく知らないのです。
脳科学や心理学に基づいた学習の仕方を、次回のセミナーではお話しします。
たとえば、記憶の仕方についてです。
人間の脳は「失敗駆動型」です。失敗をしたことを記憶し、成功は記憶しようとしません。
ですから、単純反復は記憶効率が悪いのです。たとえば、「practice」という単語を覚えるとき、「10回書け」という教師がいますが、これは効率が悪いのです。
記憶のコツはトリガー(思い出す手がかり)を作ることです。
たとえば「practice」という単語の綴りを覚えるとき、発音を知っていると覚えやすくなります。これは、発音が綴りを思い出すきっかけとなるからです。さらに、フォニックス(アルファベットと発音の関係)を知っていると綴りをより正確に思い出すことができます。
このトリガー(思い出す手がかり)を意識することは、数学でも重要です。算数、数学の応用問題が解けないのは、思い出すべきことを思い出せないからです。数学ができる生徒は、「偶数と偶数の和は、偶数であることを証明しなさい。」という問題を見たときに、「2つの整数をm、nとおく。」ということを自動的に思い出すことができます。ここさえ思い出せれば、あとは偶数をm、nをどう使って表現するかを思い出すだけです。
一般的に、記憶のコツは「覚えること」だと思われています。しかし、記憶において重要なものは、思い出すことです。そして、思い出すためのコツが、トリガー(思い出す手がかり)なのです。
心理学では記憶は、記銘・保持・再生によって構成されると考えます。通常の学習で重要視されているのは、記銘です。頭の中に入れることが重要視されています。しかし、実際に記憶を役立てるために大切となるのは「再生」です。
このような学習のコツを、次回のセミナーではお伝えしたいと思っています。
どうやったらやる気が出るのか、どうやったら集中できるのか、どうやったら理解しやすくなるのか、どうやったら応用問題が解けるようになるかなど、それぞれに科学的に根拠のある方法論があります。
ぜひお越しいただければと思います。
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