家庭学習(ホームスクール)で、子供の「やる気」を引き出す方法

教育コーチの三國雅洋です。

私は18歳に家庭教師を始め、塾講師や医療法人理事などを通して、教育に携わってきました。

高校志望校の合格率は99%以上です。最近では高志中学校にも合格者を出しました。

家庭教師や塾講師というのは、基本的には週に1回だけの指導です。どれだけ効率的に指導をしても、指導できる量には限界があります。

私が結果を出すことができたのは、子供のやる気を引き出してきたからです。少なくとも1週間は持続するような働きかけをしてきたからです。

【1】教える技術に大差はない

子供に勉強を教えるティーチングは、誰でもできます。家庭教師や塾講師の多くは大学生で、教育についての訓練を受けてきているわけではありません。こども食堂青空の「宿題しよう会」では高校生が中学生に勉強を教えたりしています。

勉強を教えることに、特に技術は必要ありません。誰でもティーチングはできます。

そこに技術の大差はありません。

私の知る限り、家庭教師も塾講師も、学校の先生も教える技術に大差はありません。ものすごく分かりやすい人も、ものすごく教えるのが下手な人もいません。教える技術には大差はないのです。

【2】やる気を引き出す技術に大差がある

私が一般の人々と大きく違うのは、やる気を引き出す技術です。

一般の人々は教えることはできても、やる気を引き出すことができません。やる気を引き出す理論も知りません。だからこそ「勉強しなさい」、「宿題しなさい」と言ってしまうのです。

心理学的に強制は、反発を生み出すだけです。心理的リアクタンスと言いますが、「勉強しなさい」と言えば、勉強したくなくなるのが人間です。

【3】やる気を引き出す3つのステップ

やる気を引き出すには3つのステップが必要となります。

1 ラポール(信頼関係)の形成

2 ゴールの共有

3 エフィカシー(自己効力感)の向上

まず最初にラポール(信頼関係)を形成しなければなりません。簡単に言えば「味方である」と思ってもらう必要があります。

私は「宿題をしたくない!」と言っている子供に、「そうだよね。面倒だよね。」と話しかけます。子どもにとっての現実を否定するのではなくて、共有するのです。同じ姿勢で、同じ声のトーンで話をします。子供と同じ目線で物事を見て、聞いて、感じるようにします。そのようにしてラポールを築きます。

子供に対して頭ごなしに、「勉強しなさい」というのは、何度もでも言いますが逆効果です。私達が子供の現実を共有するからこそ、子供も私達の言葉を聞いてくれるようになります。

そのようにして信頼関係を築いてから、ゴールを確認します。たとえば「どんな宿題があるの?」と聞くなどして、ゴールを共有するのです。何を達成すればよいのかを、二人のゴールとして共有をします。

最後に、そのゴールを達成できるという感覚を作り上げます。たとえば「1ページ当たり〇分だから、合計〇分ぐらいで終わりそうだね」というように「達成可能」という感覚を刷り込むのです。ゴール達成能力の自己評価のことを、コーチングではエフィカシーと言いますが、これを高めることに注力します。

私はさまざまな指導テクニックを持っていますが、このテクニックは子供との信頼関係を築くこと、または自己効力感を高めることが目的です。

【4】子供のやる気を奪うのは、大人

子供のやる気を奪うのは大人です。

子供同士でもやる気を奪い合うことはありますが、大抵は大人が奪っています。「勉強しなさい」、「宿題しなさい」という強制をすることによって、わざわざやる気を奪っているのです。

反対から言えば、やる気を奪う働きかけをしないようにするだけでも、子供は動き出します。

何が子供のやる気を奪っているかを知るためにも、一度子供の視点に立って、子供の話を聞いてみてください。子供にとって学校、勉強がどのように見えているのかをただ理解することを目指しましょう。

そうすることによって、自然と子供との間にラポール(信頼関係)が生まれます。

ラポールが生まれた後でも、やっぱり勉強や宿題が大事だと思えるなら、そのように伝えればよいでしょう。そのときは子供も納得して、行動してくれるはずです。

勉強や宿題をしてほしいなら、まずは子供の目線に立つことから始めましょう。それが結果的に、子供のやる気を引き出すことにつながります。

カラフル ~ふ登校カフェ~(親の会) &ワクノソト☆ 福井県敦賀市

福井県敦賀市で活動する不登校の親の会(誰でも参加できるお話会など開催)&学校教育の枠(ワク)の外に出てみよう!福井県敦賀市にあるフリースクール『ワクノソト☆』のホームページです。ワクノソトは休校中です。

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