フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。
不登校の場合、基本的には勉強は自分で行うことになります。
そのときに最も大切となるのが、「どこから始めるか」です。
教材については、あまり悩む必要はありません。
基本的には学校で購入させられる教材だけで十分です。
どの教材を使うかより、「どこから始めるか」のほうが、何倍も重要です。
優れた教材を使ったとしても、適切なところから始めてしまうと、勉強してもそれが全く身につきません。
小学校で3割、中学校で5割、高校で7割の生徒が、授業についていけなくなると言われます。毎日、授業を受けて、宿題をやっても身につかないのです。
ですから、教材や、勉強時間、勉強方法よりも大切なのは、「どこから勉強始めるか」です。
そして、その答えは「自分が理解できる、ギリギリのところから始める」です。
「眠くならないギリギリのところから始める」と考えると、わかりやすいかも知れません。
この鉄則は、不登校の場合に限りません。
私は家庭教師や塾講師をするときも、その子が眠くならないギリギリのところまで、戻るようにしています。中学3年生でも、中学1年生のところまで戻るのは、しょっちゅうです。 もちろん、その子の自己肯定感を下げないようには注意は必要ですが、嫌がる生徒はあまりいません。
英語、数学の場合は戻って復習することは必須です。
この2つの教科は「積み重ね」が大きいためです。
英語や数学でつまずいている場合は、間違いなくそれ以前にもつまずいています。
ですから、そのつまずく一つ前までは戻る必要があるのです。
「そこまで戻っていると、時間が足りない」と思うかもしれません。しかし、そんなことはありません。どれだけ進度が遅くても、一単元は60分程度で終わります。逆に言えば、もし60分で一単元を終わらすことができないならば、それ以前につまずいている部分があるという証拠と言ってもよいでしょう。
理解や技術が不足するまま学習に取り組む方が、よほど時間が無駄になります。なぜなら、何度やっても身につかないからです。中学3年生で受験を控えていたとしても、分数の足し算でつまずいているなら、そこまで戻って計算練習をするのが最短ルートです。これは英語にも言えます。最初の「Hello.」や「Nice to meet you.」から復習をしていく方が、全く読めない文章をウンウンと悩んで読むより、よほど効果があります。
普段の勉強においても、眠くならないギリギリのレベルのものに取り組むようにしましょう。優しすぎず、難しすぎない、自分の頭がフル回転するものから始めるのです。頭が一番冴えている状態で勉強をするように注意を払いましょう。
学校の進度に合わせる必要はまったくありません。
必要ならば小学校の教科書に戻りましょう。
それが勉強の遅れを取り戻す、最短ルートであることは断言します。
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