学習の最初は「遊び」から始めよう!

フリースクール『ワクノソト☆』の三國雅洋です。

北村勝朗先生著の『300人の達人研究からわかった 上達の原則』という本を読みました。

この本はそのタイトルとおり、上達や熟達について書かれたものです。

私は仕事柄、さまざまな上達についての書籍を読んできましたが、この本で始めて出会った概念が「導入期」というものです。

【1】上達には3段階ある。

北村先生によると、上達には3段階あるとのことです。

導入期、専門期、発展期の3つです。

導入期において大切なことは、次の5つです。

1 「楽しくてしょうがない」快体験を実感する。
2 自由に何度でも繰り返してやれる。
3 結果や成果を評価されない。
4 その場を楽しむことに目的が置かれている。
5 もっとやりたくなるような仕掛けがある。
導入期は、これから目指そうとするジャンルやその周辺ジャンルの体験を通じて、活動の快体験を思い切り感じ取って、その興奮や情動を心と身体で覚える時期だ。

つまり、導入期は「遊び」として関わる時期ですね。

第2段階である「専門期」では、次の3つがポイントとなります。

1 ちょっと難しいが、がんばればできる程度の課題を設定する。
2 努力する過程を認め、ほめることで、主体的に取り組む自立性を育てる。
3 やる気を高く維持するためにも、達成感が得られる仕組みをつくる。

専門期は、一般的には専門家が担当することが多い時期です。上記の3つを意識して指導している専門家自体が少ないのですが、そもそも指導相手が「導入期」を過ごしていないことを意識している人はより少ないでしょう。

私自身も、指導相手が「導入期」を過ごしているかを意識することは、ほとんどありません。むしろ、「導入期」をしっかりと過ごしている生徒はいないとさえ思い、諦めてしまっていました。今後の指導については、特に意識していきたいと思っています。

第3段階である「発達期」は、自主性の確立を目指します。

発展期は質の高い練習・学習を積み重ね、高いレベルに至った段階だ。この段階の練習や学習では、「正しい答え」を導き出すための「正しいやり方」を見つけるだけではなく、「たくさんの答え」と「さまざまなやり方」から、答えを創造することが求められる。

【2】「導入期」が一番重要

私は18歳から家庭教師や、塾講師、医療法人での指導などを行ってきましたが、この中で最も軽視してきたのが「導入期」だと言わざるを得ません。遊びとしてそれに触れ合う機会を、指導者として提供できてきたとは、残念ながらとても言えません。

しかし、間違いなくこの「導入期」が最も大切です。私は英語に対して苦手意識はなく、英語で書かれた書籍なども読むことはできます。小学生時代に、近所の外国人神父さんから英語を教わった経験が大きいと思っています。物を持つ形をして「have」と言った神父さんを見て、「have」の意味を理解できた瞬間を、いまだに鮮明に覚えています。このような快体験があったからこそ、中学校での学習指導にも耐えることができたのでしょう。私にとって勉強という意識がない状態で、この体験ができたことが大きかったのは間違いありません。

【3】「遊び」から始めよう

学習は、遊びから始めるのが一番です。テレビ、マンガ、映画、アプリなどから入ってもよいと思います。私も息子には積極的に、面白いマンガを渡しています。息子はそこから、いろいろなことを自然と学習しています。

中高一貫校の受験対策で有名な宮本哲也先生は塾で、算数パズルを出すそうです。私も中高一貫を目指す生徒には、思考力問題を解いてもらうようにしていますが、みな集中して解きます。

遊びでは物足りなくなったら、その次の段階である「専門期」に進めばいいんです。導入期で快体験を得ることなく、専門期に進んでしまうほうが問題です。

学業成績の低い生徒のほとんどは、「導入期」を経ることなく「専門期」に進んだ生徒です。「嬉しい」、「楽しい」、「心地よい」、「誇らしい」、「清々しい」といったプラスの感情体験を経ることなく、強制的に専門期に放り込まれた生徒たちです。このような生徒たちは、なかなか成長もできません。

学習を長期的に続けるには、最初の「導入期」がとても大切です。この導入期のゴールは、楽しみつくすことです。楽しむためには成長は欠かせませんが、成長のために楽しみをないがしろにしては、長期的な成長が見込まれなくなってしまいます。

最初から、成長を求めないようにしてください。

楽しむことから、始めましょう。


ワクノソト☆(フリースクール) 福井県敦賀市

学校教育の枠(ワク)の外に出よう!

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